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2009年10月 9日 (金)

夢の無い機材の話part.2

20091008fender

Fenderのアンプが好きです。

左は誰もが知っている往年の名機"Twin Reverb"。高校生の頃、初めてのリハスタでこのアンプにつないで音を出した時の感動は、今でも忘れられません。そして、右は最近感動したアンプ"Hot Rod Deluxe"。少し小ぶりで箱鳴りが強めですが、多少荒いプレイでも素晴らしくまとめてくれます。バイクで言うと、カワサキのようです。

宅録の現場でも、何とかこの音を再現させて、可能な限り良い音で世に出してあげたいもの。実は10年ほど前、真空管オーバードライブを制作した時に、アンプの特性について研究しておりました。

20091008ampsim

これが、マーシャルとフェンダーのアンプヘッドの周波数特性(トーンは全て中点)のコンピューターシミュレーションです。縦軸は1目盛3dB。オーディオの常識では考えられないくらい、中域が凹んでいるのですよ。これが、ギターアンプの音質の肝となっております。実際には、これにスピーカーの特性が加わって、低域と高域が急峻に落ちます。この特性を完全に再現してやれば、少なくとも周波数特性的には、あのアンプの音を再現可能なわけです。

20091008vf1

で、これが今まで使っていたローランド製アンプシミュレーター(Fenderモデリング)の特性。縦軸1目盛は10dBです。かなり過激な特性になっていますが、実はFenderの実物の特性に近く、長年愛用して来ました。

20091008g1xn

こちらが、先日購入したとあるメーカーのアンプシミュレーター(Fenderモデリング)の特性。以前のものと比較して、中域の凹みが浅く、高域にピークがありません。中域はトーンコントロールで補正できますが、高域については残念ながらスピーカーシミュレーションとしては失格です。スピーカー高域の分割振動のシミュレーションが出来ていません。甘いぞ!DSPエンジニア!


まあそもそも、何でこれを実測してみようかと思ったかというと、やはり自宅スタジオ環境では爆音が出せないため、
「あれ?スタジオの音と何か違うんだけど…何がどう違うんだ?」
となりがちでした。こんな時、理系のアタマで実験してみるのが一番手っ取り早いのです。

さて、来週からとある制作が佳境に入ります。
完璧な制作環境を整えて、年末まで突っ走りますよ!

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コメント

おぉ〜太田さんって何者!?
ステージで楽しそぉにギターを弾いている姿を拝見した時の印象からは想像もつきませんでした。いやぁ〜おみそれしました。
私もローランドのアンプ(Bass)を所有しておりますが(高校時代にあのロゴが良く見えて)特性まで把握しておりませんでした。今ではキャラクター棚と化しております。
生のステージを見ると当時を懐かしみ・・真子さんのステージでご一緒だった山本さんによろしく・・等と一体何をよろしく伝えたら良いのやらわからない伝言をしてしまいすみませんでした。
現職ではSEM等を使う分析の仕事ですが、無機質な日常、無機質なカラオケ(ステージ以外の)を離れて生バンドを見ると若かったころのエナジーが湧いてくるような気がします。
これからも、おはげみ下さいませよ。影の影から応援させていただきます。
また、楽しいネタをご紹介ください。

投稿: MP4/7 | 2009年10月10日 (土) 19時40分

MP4/7さま
> おぉ〜太田さんって何者!?
いやいや、普通のミュージシャン兼エンジニアですよ。音楽の世界で意外と電子回路の知識は役に立つもので、他のミュージシャンよりも圧倒的に機材メンテナンス費用が安いですね(笑)。
そのうち、
「音楽家のための電子回路入門」
なんていう本を書いてみようと思っとります。売れないだろうなぁ…

あ、SEMは使いませんでしたが、EDSは回路設計者時代によく使いました。環境問題関連で成分分析が必須の時代になりましたね。

投稿: うたもの | 2009年10月11日 (日) 03時40分

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