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2009年6月23日 (火)

拝啓、日伸音波製作所様

090623overdrive

最近のレコーディングでは、自作の真空管オーバードライブ(左)よりも、MAXON(日伸音波製作所)の真空管オーバードライブ"ROD-880"(写真右)を使用する機会が増えました。主な理由は、僕のオーバードライブよりも、ドライブ段前の低域がやや少なく、アンサンブルの中でまとまりやすい点。また、トーンコントロールが良く効くため、現場でのさまざまな要求に応えやすいためです。実際、このROD-880は機能的にも回路的にも非常によく考えられており、1万円台で購入出来る真空管オーバードライブとしては、最高ではないかと思います。

ただ1点、どうしてもライブでの使用に踏み切れない点があります。それは、
「やや、生音が変わってしまう。」
つまり、オーバードライブOFF時のギターの音が、アンプ直結の時よりも少しだけ細身になってしまうという点です。先日のリハーサルでこの問題を発見し、回路的な観点から少し解析してみました。

090623pcb

懸念点は2点あります。

ひとつは、入出力バッファーとして使用されているオペアンプ"NJM4558D"(手前側の部品)。バイポーラー型のため入力電流を必要とし、極端に高い入力インピーダンスには対応出来ません。本機では510kΩに設計されています。しかし、一般的なギターアンプは1MΩ。この差は、パッシブ型ピックアップのギター音色を変えてしまいます。
対策としては、入力電流を必要としないFET入力型(NJM072BDなど)に変更し、入力インピーダンスを1MΩに変更する手もあります。しかし、もともとスルーレートが取れないボルテージフォロワー動作のため、僕が設計者ならいっそディスクリートFETバッファーを検討します。スルーレート性能は飛躍的に上がります。

もうひとつは、ON/OFFに使用しているFETスイッチ(奥側の部品)。本機では、東芝の2SK246を使用しています。が、このFETは|Yfs|(相互伝達アドミッタンス)が小さく、ON抵抗が大きくなる傾向にあります。このON抵抗が、やや波形を歪ませてしまいます。同じ東芝の2SK117にすれば、ON抵抗は100Ω以下となり、この問題は改善します。

と、クレームばかり並べても申し訳ないので、近いうちに実際に上記2点の改造を行い、ライブでも使ってみようと思います。本当に、上記の問題を補って余りあるほど、素晴らしい製品だと思いますので。

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コメント

外国語を読んでいるみたいで極一部しかわかりませんが 石の周波数特性も考えながら最適な音を創られているのですね 長時間のコンサートでしたらきっと温度特性とかも影響する?のでしょうか 素人の感覚でのコメントでご容赦下さいね

投稿: 寿 | 2009年6月24日 (水) 20時17分

寿さま
長時間のライブだと、確かに温度特性もありますね。ただ、一番温度に敏感なのはむしろギターのチューニングでしょうか。
冷房が効いた夏のコンサートでは、まず冷房によってネックが逆反りし、弦が縮み、チューニングが高くなります。しかしコンサートが始まると、体温でネックは戻り、弦も伸びるためチューニングが低くなります。
このサバを読むのが、実は大変なのです(笑)。

投稿: うたもの | 2009年6月27日 (土) 10時39分

楽器はそこまで デリケートなものなのですね!

投稿: 寿 | 2009年6月27日 (土) 15時30分

機器のインピーダンスってLo出しHi受けが基本でしたっけ?
ケーブルの静電容量も関係してくるからそれも考慮してだと思ったのですが。勘違いしていましたらすいません。

やはりプロともなるとそこまで追求しないとならないのですね、私には真似出来ません。既製品の機能、音質で好みの音を探すのが精一杯です。
 

投稿: ツン | 2009年6月28日 (日) 17時48分

寿さま
そうですね。竿ものは特に、狂いやすいですね…。

ツンさま
その通り、オーディオ回路のインピーダンスはLow出しHi受けが基本です。一旦エフェクターを通ってLowインピーダンスになった信号は、ケーブルを選びません。が、ギター直の信号はハイインピーダンスなので、使用するケーブルによって高域特性が変わります。

まあ、僕など、追及するつもりはさらさら無くて、弾いた時の気分の問題なのですが…(笑)。

投稿: うたもの | 2009年6月29日 (月) 00時36分

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