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2003年4月28日 (月)

からっぽの朝

からっぽの朝
からっぽの心に吹く風は
ほのかにミントの香りがした

花曇りの空
遠足に行く子供達を
心無い車が追い越していった

木漏れ日の公園
無邪気な瞳が寄って来る
はしゃぐ相方は自然を語っていた

ふるえる指先
顔をのぞくな心を読むな
今聴く音は全部忘れるんだ


うまくやらなくてもいい
正しくなんかなくていい
ただあなたに恥ずかしくないよう
いつかあなたを越えられるよう

かろうじてここに立っている僕は
奇跡だ


それでもいつかは
からっぽの朝が来る
ほのかにミントの香りを残して
きっとまた
からっぽの朝が来る

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2003年4月 8日 (火)

新しい彼女

そんなこんなで、新しいギターを手に入れた。

と、軽く書いたものの、新しい彼女とめぐり合う時は、
そりゃぁ大変なのです。エネルギーがいるのです。

新大久保黒沢楽器2Fにて3時間以上、様々なギターを試奏
しまくり。いやぁ、まいった。ごめんね。山口店長。
強引にマケてもらった分、こうやって宣伝しとくからねっ。

しかし、実に様々な音がするもんだな。

えっ?なに?マホガニー材は尻軽な音なの?ほんと?
それで、ローズウッド材は全体がキュッと締まるの?
へえぇー。気持ちよさそう…いやいや、そうじゃないよね。
それよりこの14万円のギター、ネック反ってるでしょう。
これ全然ダメですよ。論外。

なーんてね。何様だ?オレ。


あちらのフロアーでは、本物のクラッシックギタリストが
美しい音で試奏している。すばらしい。
仕方ないので、こちらは覚えたてのフラメンコで対抗する。
いやいや、別に対抗しなくていいんだけどね。

あれ?しかもフラメンコギターってクラッシックギターと
微妙に違うんですか?知らなかったぁ。


結局、僕に引っかかったのは、カッターウェイが付いた、
スペイン産のいわゆるエレガット。松とローズウッド材の
やつ(らしい)。まだ日焼けしていないトップ材の松が、
なんとも上品な香りをかもし出している。20年後が楽しみ
なギターだ。

よし、決めた。
こいつを相棒にしよう。
この先50年、例えば俺が死んでしまうまでは、何とか持ち
こたえてくれ。たのんだぞ。

んなわけで、早速つぎのライブででも試してみようかな?
湯川くんのご了承を得られれば。

四谷天窓さん。
涙のPA、よろしくね。

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2003年4月 7日 (月)

オヤジのおぼえがき

南海電車新今宮駅を降りて堺筋を北へ向かう。
正面には日本橋電気街。
右手にはこれぞ大阪通天閣。
右後ろには天王寺動物園がある。

ここから通天閣方面、右斜め前に足を向けると、
派手な新世界ジャンジャン横丁がある。
1年ほど前、久々に足を踏み入れたとき、
その小ぎれいな風景に目を疑った。

僕の知っている街ではない。

子供の頃に得意気な親父に連れられて食べた
ホルモンうどんの店。(さほどうまくはない)
動物園の匂いと間違えるほど強烈な匂いを
発しているダンボール小屋。
汚れきった男達を乗せて飯場に戻る車。

それが、僕の大阪ミナミ。
天王寺動物園のバナナチップスと一緒に、
僕の脳裏に焼きついている。

土手焼き
シマ腸
ミノあぶら(これは本当にうまい)

そんな男の食べ物は、
みんなどこに行ってしまったんだ?


若い女の子が、怖くて一人歩き出来ない通り。
歩きたければ、覚悟して来い。
そんな街も、まだあってもいいだろ?

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2003年4月 3日 (木)

MADE IN JAPAN

さしてこだわりは無いのだが、
僕が抱く楽器はいつも
MADE IN JAPAN だ。

手に入れた時、流行っていた歌も、
街のにおいも、彼女の面影も、
荒れた暮らしも、全部覚えている。


昨年出会った、1966年生まれの国産ガットギターは
普段はいい声であえぐんだけど、
最後にはいつも、僕の指に負けていた。

ああ、痛いんだね。
僕の演奏が未熟なのも原因だよ。
それに、化粧も落ちてきちゃっているし、
しかも、ハイポジションの歯が浮いているもん。

よしよし。ちゃんと治してあげるからね。

しかし、探し回った専門の病院で返ってきた言葉は
「こんな楽器、治さない方がいいよ!」

やかましい!俺の彼女に何を言う!
かなり予想していた答えだけれど…


そして勧められるままに、スペイン生まれの楽器を抱く。

確かに、まるで違う声がする。
カラカラとよく笑うイパネマの娘だ。

それに比べると、日本生まれの彼女の声は、
どこかうす暗い、想い出横丁の匂いがする。
色気はあるんだけどなぁ。
俺は好きなんだけどなぁ。

でも、仕事に連れて行けない楽器と一緒にいられるほど、
今の僕には余裕が無い。

結局「発情大陸」のデモが、彼女との最後になった。


初めて出会った新大久保の路地裏で、
もう一度、君は同じ値札を貼られておくれ。
そして、もっと余裕のあるいい人に
買われていっておくれ。

きっと君にはそれだけの価値がある。
僕には、その甲斐性が無かっただけなんだ。

さよなら。

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